連載シリーズ第3回「リンチ症候群とは?〜大腸がんだけではない、知っておきたい遺伝性がん〜」
- FLATふらっと

- 1月25日
- 読了時間: 2分

前回は、BRCA遺伝子と乳がん・卵巣がんの関係についてお話ししました。
今回は、遺伝性がんの中でも比較的頻度が高いにもかかわらず、まだあまり知られていない「リンチ症候群(Lynch syndrome)」についてご紹介します。
🌱 リンチ症候群とは?
リンチ症候群は、生まれつきDNAの修復に関わる遺伝子(ミスマッチ修復遺伝子)に変化があることで、がんが起こりやすくなる遺伝性疾患です。
主に関係する遺伝子はMLH1、MSH2、MSH6、PMS2、EPCAM などで、これらがうまく働かないと、細胞のエラーが修復されず、がんができやすくなります。
遺伝性がん全体の中でも頻度が高く、大腸がん患者さんの約3%前後はリンチ症候群が関係していると考えられています。
🎯 どんながんが起こりやすいの?
リンチ症候群で最も多いのは大腸がんですが、それだけではありません。
特にリスクが高くなるのは:
大腸がん
子宮体がん(子宮内膜がん)
卵巣がん
胃がん
小腸がん
尿管・腎盂がん
脳腫瘍 など
特徴のひとつは、比較的若い年齢でがんが見つかることがある点です。
🔍 こんな場合は相談を
以下のような場合は、リンチ症候群の可能性について医師に相談する価値があります。
✔ 50歳未満で大腸がんや子宮体がんと診断された
✔ 家族に大腸がん・子宮体がんが複数いる
✔ 何世代にもわたって同じ種類のがんが続いている
✔ 一人で複数のがんを経験している
現在アメリカでは、大腸がんや子宮体がんの患者さんに対してリンチ症候群のスクリーニング検査を原則行う医療機関も増えています。
🩺 リンチ症候群が分かったらできること
リンチ症候群と分かったら定期的な検診をお勧めします。
若いうちからの定期的な大腸内視鏡
胃カメラや婦人科検診
必要に応じた予防的治療
家族への情報共有と検査
こういった検診によって、がんを早期に見つける、あるいは防ぐことが可能になります。
特にリンチ症候群では、定期的な大腸内視鏡検査が命を守る最も重要な手段とされています。
💬 FLAT・ふらっとからのメッセージ
リンチ症候群は、「知らないまま」だとリスクに気づけませんが、「知っていれば」行動で未来を守ることができます。 もしご自身やご家族のがんの歴史に気になる点があれば、それは「心配しすぎ」ではなく、「大切なサイン」かもしれません。
FLAT・ふらっとでは、在米日本人の皆さんが遺伝性がんについて正しく知り、必要な医療につながれるよう、これからも情報発信を続けていきます。次回は遺伝子検査について発信します。



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