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お役立ち情報

メディケアー処方箋薬の法律改正

​保険と法律

2023年1月の情報 

新Prescription Drug Law(処方箋薬法)による医薬品の自己負担軽減について

 

2023年1月1日より新たに施行された処方箋薬法では、現在のメディケア制度に以下の項目が加わることによって、より安価に医療サービスや医薬品を提供できる体制が整うことになりました。

 

ワクチンの自己負担ゼロ化

メディケア・パートDに加入されている方は、帯状疱疹や百日咳など、CDC(米国疾病予防管理センター)の予防接種実施に関する諮問委員会が接種を推奨するワクチンを無料で受けることができます。

 

インスリンの自己負担軽減

本法により、メディケア・パートDが適用される1か月用インスリンには35ドルの上限が設けられました。2か月または3か月用インスリンを購入されている方も1か月分あたりの料金が35ドル以下となります。

メディケアの定める耐久医療機器(durable medical equipment)として適用対象のインスリンポンプをご使用の方は、2023年7月1日よりメディケア・パートBで同様のインスリン価格の上限設定がされるようになります。

詳しくは以下のウェブサイトをご参照ください。

 

https://www.medicare.gov/coverage/insulin

(日本語訳)https://www.medicare.gov/media/publication/12172-7-things-to-know-about-medicare-insulin-costs.pdf?linkit_matcher=1 

 

薬剤費の自己負担軽減

2023年4月1日より、メディケア・パートB適用対象医薬品の価格がインフレ率よりも高くなった場合、自己負担額が現在よりも低くなる可能性があります。対象となる医薬品は四半期ごとに更新されます。

薬剤費の負担額がメディケアのカタストロフィック適用(catastrophic coverage)となる金額以上に達した場合、2024年以降はそれらの自己負担が免除されます。

さらに2025年よりメディケア・パートDの自己負担額に年2000ドルの上限が設けられます。また、月賦払いが可能となります。

 

メディケアとメーカーとの直接交渉による医薬品価格の低廉化

メディケアが医薬品メーカーと価格交渉をすることが可能になるため、メディケア・パートBおよびパートD適用対象の一部の医薬品の価格が抑えられることになります。

今年(2023年)中に交渉の対象となる10品目を発表し、2026年からこれらの交渉決定価格での販売が予定されています。

メディケアは以下の予定で価格交渉に臨みます。

2025年、パートD医薬品15品目(2027年発効)。

2026年、パートBおよびパートD医薬品15品目(2028年発効)。

2027年、パートBおよびパートD医薬品20品目(2029年発効)。

2028年以降毎年、パートBおよびパートD医薬品20品目。

交渉要件に従わないメーカーには罰金の支払い、および罰則が課されます。

翻訳:涌井敦和

監修:蔭山麻里子

参考文献

https://www.medicare.gov/about-us/prescription-drug-law

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